黒留袖は白と黒のコントラストが見せどころ

第一礼装である黒留袖

留袖の柄の豪華さはとても素晴らしいですね。

着付け師としては、首元から帯上までつながる白の比翼。

この見せ方に神経を集中させます。

黒留袖はきものの第一礼

漆黒の沿うように流れるミリ単位の白のライン、美しいです。

一度この比翼も確認しておいてください。

とても目立つところだから大きなシワで折れていたり、茶色いしみが。。。なんて、あまりにも残念ですから。

ましてや、黒留袖をお召しになる日は主に結婚式でのご親族さま。新郎新婦のお母様という可能性が高いです。

なのでもちろんのこと写真もたくさん映ります。

地色は黒。

留袖は上半身には一切柄が入りません。

あるのは背中と両胸、たもとの後ろに5つの家紋が入り、裾にだけ絢爛豪華な柄が入ります。

多くの着付け師さんが最も難しいというのが「黒留袖」何ですよ。

気高い漆黒のおキモノで上半身に一切柄がないから、着付けの誤魔化しは一切ききません。

お嫁入りの際に作られたという話しをよく聞きます。

それから30年、40年経って初めて着られると。

そこまで年月が経っていると、和裁の糸も脆くなっていることがありますし、金箔銀箔がボロボロと剥がれてしまっていたり、湿気などでカビが生えていたり。

また、ご自身に合わせて仕立てたかもしれませんが、それから体型は変わっていますよね。

・身幅が足りないためにお尻や太ももが届かない。
・胸周りが変わったので長襦袢や着物の胸が閉じない

こうなると着付師にはどうにもできません。

ですから、着ようと思ったら一度確認をしてください。

体型に大きく変化がある場合は、貸衣装を借りられる方が当日安心でございます。

それも選択肢に入れておいてくださいませ。


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