「着付けの補正」って着付け師はどこを見てるの?

着付け中

お着付けするとき大きな鏡は必要ですか?

よく聞かれますが、別に無くても大丈夫ですよ。

まっすぐ前を見て、ラクな姿勢で立ってください

お支度の際、私たち着付師が見ているのは、お客様の動きのくせや姿勢など、着付けに影響があるところなんです。

たまに洋服を脱ぐのが恥ずかしい、胸の大きさが気になる、肌が自信がない。

と女性らしいお話しを伺うこともあります。

洋服を脱いでもらう時には、時間のことや体型骨格(筋肉や脂肪のつき方、骨格の左右差など)のこと、いろんなことを瞬時に考えながら頭の中にいろんな計算が渦巻いてます。

胸の大きさが・・・着付け師としては胸の質感、張っているのかそれとも動く柔らかさなのか、胸の上の筋肉の動きなどなど。全然違うことを見ています。

肌が・・・とおっしゃる方は、着付け師としては補正や紐のあたりで痛くなったりしないかと、そちらの方が気になります。

なので、女性として気になるようなことは全然ありません。

お胸が大きい場合は着崩れもしやすかったり、衣装のサイズによっては胸幅がギリギリなんて事もあります。

できればサラシを巻いて少しでも胸が揺れることを防ぎたいです。

また胸が薄い場合、こちらも着崩れしやすかったり着物が浮きやすいのです。

なので、胸元は補正でなだらかな「ハト胸」を目指します。

留袖などの両胸に家紋が入るキモノの場合は、この紋が綺麗に前を向くよう胸元に補正を入れます。

いかり肩の場合は時間とともに衿元がつまってきやすく、なで肩の場合は半衿が出過ぎる可能性がありますので、補正で防げるようにしています。

また、肩を使うスポーツをされている場合も筋肉が発達しているため、通常より衿が詰まりやすいです。なので、なるべくそうならないように土台を組んでいきます。

とても多いのが左右差。

特に胸に家紋の入るお着物を着られると、左右の肩の高さの違いが目立ってしまうんです。

なので補正の際に左右のバランスを整えているんですよ。

ウエスト周り

胸の高さと腰骨との差を見ながら窪みにのみ補正をあてます。

タオルもただ巻けばいいというものではないので、最もバランスよく仕上がるように補正します。

ただ、このウエスト(腰骨上あたり)には腰紐を締めます。

この紐が着物を着る上でカナメとなるのでしっかりと締めますから、その紐のあたりが辛くならないように、補正を紐避けに使うともございます。

背中からの腰

ここのくびれが大きいと帯結びの枕が下がりやすく、お太鼓の形が綺麗に決まりにくいんです。

なのでしっかり溝を埋めてあげます。

大まかなところはこんな感じですね。

「太く見えたくないから補正はしない」という方もいますが、

補正をしっかりする事で縦のラインを強調しスリムに見せたり、バランスを整えてベストなスタイルを作ります。

また補正をする事で、紐のあたりが優しくなり苦しさも感じにくくなります。さらに着物への汗染みを防いでくれたりします。

すべては土台が肝心!

何事もこれなんですね。


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