われわれ着付師が、よく着せつけさせていただく「お母さま」。
その行事によっては衣装が限定されていたり、細かい決まりはないが気をつけなければならない衣装もあります。
今回は、「お母さま」という立場のお着物についてお話ししましょう。
結婚式のお母さまは絶対的な第一礼装「黒留袖」
新郎新婦のお母さまは、原則「黒留袖」を着ることとなっています。
最近ではご両家で話し合った上で、お互いに色留袖や訪問着をお召しになったり、お相手が海外の方の場合に「黒」ではなく色や柄が豪華に入ったものを着る方もいらっしゃいます。
ただ、これらはあくまで異例なことです。
ヘアメイク着付けをした後、久しぶりに顔を合わす親戚に挨拶もしなきゃなりません。ゆっくりとお茶だって飲みたいでしょう。
だけど、いつもお家で頼りにされているんでしょうね。お父さまを着替えさせたり、お孫さんの面倒を見たり、ご年配の方のお手伝いをしたり。
婚礼の当日、お母さま達は新婦様とほとんど変わらない時間からお支度され、挙式前の親族紹介・挙式・集合写真・披露宴と、すごく長い時間お着物で過ごすこととなります。
お母さまの中には着付けの時間でさえ立ち続けることが難しい方もいます。
それでも披露宴の最後、お見送りの時間には立ってお客様にご挨拶をされています。
着付け師は、それぞれの方の体調を伺っています。そんな事情を知っているので、なおさら会場で見ていて頭が下がります。
七五三や入学式、ご結納などのお母さま
家族にとって記念すべき一日。
この日の主役はお子さまですが、お着物を着られる方はとても多いです。
最近はインターネットなどで気軽に着物をレンタルできるので、せっかくの行事の際にはお子さまに合わせたものを借りて、一緒におしゃれを楽しむというお話しもよく聞きます。
七五三
特に3歳、5歳のお子さまの場合はグズってしまったりお母さまに甘えたくなってしまうことも。
仕方のないことですが、やはりこの日はお父様や祖父母様にご協力いただく方がいいかと。抱っこ係はこの日は遠慮しましょうね。
7歳さんはかなり安心です。この時はお母さまとお嬢さまのお着物の色をコーディネートしてくる親子もいるんです。
女性同士で一緒に楽しむ。素敵なことですよね。
入学式・卒業式
地方によるかもしれませんが、東京では今でもお着物を着るお母さまは結構いらっしゃいます。
特に和文化を大事にしている幼稚園や小学校では、お子さま達に和の文化の経験をさせているので、合わせて行事での親御さんの和装率はかなり高くなっています。
訪問着、付下げ、色無地がほとんどですね。
特に入学シーズンには、桜をバックにご家族で写真を残されたりするようです。
お顔合わせ・ご結納
この日はお相手のご家族とのバランスが必要になりますから、両家で話合い当日の衣装を決めるのが一番いいですね。
この時もうすでに「両家の歩みが始まる」ということです。
主役のお嬢さまが振袖や訪問着で、お母さま達は訪問着・付下げをお召しになることが多いようです。
お嬢さまはかなり緊張しています。
ですから、お母さまがお支度に寄り添っていただけると、お嬢さまの緊張も少しはほぐれるのではないかと思っています。
まとめ
お母さまはどこでもどんな場合でもお忙しい。
ですから、ちょっとやそっとじゃ乱れない、お客様の前に出て写真に写ることを意識したお着付けをしていきます。
なので安心してお着物ごと預けていただきたいと思います。
祝いの日。
こころおきなく楽しんでくださいませ。
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