きものをいつも着ている人でも、着付け当日の持ち物がわからなくなってしまう事があります。
特にきものの小物は分かりにくいですよね。
それでは、今回は留袖です。
着付けに使う荷物の説明を着物の種類ごとにしていこうと思います。
小物に関しては、私の私物ですがお写真と一緒に説明していきますね。
まずはメインのものから説明していきます。
着物(黒留袖・色留袖)
白比翼がついた留袖をご用意ください。
以前このブログの中で「黒留袖と色留袖」について書かせてもらいましたので、宜しければそちらも参考にしてください。
長襦袢(白い半衿付き)
白い半衿(はんえり)はついていますか?
留袖の場合は、半衿も「白」・長襦袢も「白」という決まりがありますのでご注意ください。
もし色つきの長襦袢を準備してしまった時は、見えるのは「袂(たもと)」からですよ。
振りが動いたときに見えてしまいますのでご了承くださいませ。
袋帯
当日の帯結びは二重太鼓となります。
金糸、銀糸を用いられ、重厚感のある袋帯をご用意ください。
よく名古屋帯(一重太鼓用)と袋帯(二重太鼓用)の違いがわからないと言わせます。
そんな時はまず長さを測ってくださいね。
袋帯(二重太鼓用)の長さは420cmくらいから、幅は31cmなのが一般的です。
ちなみに、名古屋帯(一重太鼓用)は長さが360cmくらいです。
草履とバック
格式が高く豪華な留袖に合わせる「お草履とバック」ですので、金銀のお色目のものがバランスもよろしいかと思います。
ただ、お着物用のバックは小ぶりですのであまり荷物は入りません。
そこで手提げなどをサブバックとして持って行かれる方もいらっしゃいます。
ご注意いただきたいのは「革製品」。
これは殺生を表すものですから、お祝いの席にはNGとなっています。
どんなに高価で立派なものだとしても持っていかないようにしましょう。
下着類(肌着・裾除け・白足袋)
肌着
上半身用で袖を通し前で合わせます。
綿100%など、汗を吸いやすく肌触りのいい素材が使用されています。
胸周りがキツくて前布が合わさらない!!そんなときは「脇の縫い目を解いてしまう」という裏技(荒技?)もあります。
裾除け(腰巻き)
名前の通り下半身に巻いて使用する下着。
ウエストの部分が晒しなどでできているので、下腹をある程度おさえることもできます。
また、丈の調整ができるため背の低い方には特にオススメです。
この裾除けは、長襦袢や着物の汗脂汚れを防ぐだけでなく、足さばきがよくなり足に着物がまとわり付くことを防いでくれます。
ワンピースタイプの肌着
上下がつながっている下着ですのでご自身で身につけることができます。
ただ、非常に丈が長い場合もありますので、その時は調整して補正で丈を抑えることをさせてもらいますね。
足袋
白足袋をご用意ください。
こはぜ(かかとの留め金具)は4つでも5つでもどちらでも構いません。
最近ではストレッチタイプのものもありますので、ラクなものをご用意ください。
足袋は足の大きさ(長さ)だけでなく、甲の高さや指周りなどもグルリと包みますから、実際に一度履いてみる方がいいですよ。
末広(すえひろ)
黒留袖、新郎新婦のお母様の場合は必須のものになります。
黒骨で金銀の婚礼用の末広をご用意ください。
末広について説明した回がありますので、よかったら参考にしてください。
帯締め(おびじめ)
平組と丸組があり、どちらでも使用できます。
色は白・金・銀 と決まっています。
もしお家に複数本お持ちでしたら、長さを比べて長い方をお勧めします。
帯揚げ(おびあげ)
色目は白で、綸子または絞り。
帯枕にかぶせて使用します。帯の上側に少しだけ見えます。
衿芯(えりしん)
長襦袢の衿に差し込んで使用します。
二本組などで売られてることが多く、素材もポリエチレンや綸子、メッシュといろいろあります。
留袖自体に重さもありますし、長い時間キレイに過ごしていただくためにも、この「衿芯」が欠かせません。
腰紐(こしひも)
代表的な素材としては、モスリン(ウール)・ポリエステル・正絹があります。
モスリン(ウール)は締めやすくて緩みにくいです。
安価で手に入りやすいのですが、少しシワになりやすいので、使ったらアイロンをかけてください。
ポリエステルは素材は丈夫ですが滑りやすく、使った感想では緩みやすいです。
正絹はしなやかでキュッと良く締まります。お値段が高価で擦れにはちょっと弱いです。
伊達締め(だてじめ)
様々な種類があり、アセテート素材やポリエステル素材、正絹の博多織、太めのマジックテープで止めるマジックベルトなど。
長襦袢と着物、それぞれの胸紐や胸元の生地を抑えるのに使用します。
胸周りに使用するため、お胸が大き方は届かないこともあります。そんな時は花嫁さまに使用する伊達巻きを使うと綺麗におさまりますよ。
コーリンベルト
衿もとを両端についたクリップで挟んで使用します。
留袖の場合は、比翼もあるし生地がとても滑らかですから、このコーリンベルトを使用する方が乱れにくくなります。
ふだん自装される方もご用意くださるようお願いします。
挟む部分がプラスチックのものや金具にものがあり、内側にゴムが付いてます。
ただ、大事にしまっていても劣化するものです。
ゴムがとれていたり、クリップが閉じなかったり、割れていたり。
そういう事もありますので、着物を着ようと思ったら一度使えるか確認してみてください。
帯板(おびいた)
帯を巻く際に使用します。
帯板にはベルト付きとそうでないものがありますが、どちらでも構いません。
だいたい横幅が45cmくらいで高さが13cmくらいのものがベストです。
横幅が短すぎると集合写真を取る際に、帯がくぼみシワが写ってしまいます。
また、高さが18cmのものが売られていますが、これは花嫁さま用になりますので間違えないようにして下さい。
帯枕(おびまくら)
お太鼓を作る大事なアイテムとなります「帯枕」。
写真のように細長いタイプと丸いタイプがあります。
留袖では二重太鼓を結びますので、写真の下の枕のような細長いタイプのものを使用します。
丸いものは振袖などの変わり結びに使用します。
そして、枕の紐が細い場合はガーゼで包んで使用することをオススメします。
薬局で手に入るガーゼを140cmくらいに切って枕を包むんです。
そうして使う方がラクですし、綺麗な状態が続きますよ。
補正用のタオル
フェイスタオル(洗面用タオル)は補正に使うものでオモテには見えませんから、色はなんでも構いません。
ただ薄手のものにしてください。そのほうが重ねながら厚みの調整が効きます。
補正は基礎。まさに土台。
美しさはここで6割7割決まると言っても過言ではありません。
ましてや留袖ですので、最も美しく気品高い状態にさせていただきたく思っています。
なので、タオルは絶対に忘れないで下さいね。
以上が留袖を着るときに必要な荷物となります。
まとめ
全部レンタル衣装で借りられる方も、タオルだけは自前という事も多いので確認をお願いします。
お家以外で着付けをするときは、着ていた洋服や靴を入れる袋を持ってきてください。
着物の持ち物は独特ですから、当日不安なのはイヤですよね。
当日の持ち物でわからないことがあれば、どうぞお気軽に連絡してください。
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